メダリスト アニメ制作会社ENGIとは？代表作・作画クオリティを徹底解説

『メダリスト』アニメを手掛ける制作会社「ENGI（エンギ）」に注目が集まっています。

ENGIは、3DCG表現を取り入れたデジタル作画に定評があり、近年さまざまな話題作を手掛けています。

本記事では、ENGIの会社概要、過去の代表作、作画クオリティの特徴について詳しくチェックしていきます。

メダリスト アニメ制作会社ENGIとは？会社概要を紹介

『メダリスト』アニメを手掛ける制作会社ENGI（エンギ）は、近年注目を集めるアニメスタジオです。

2018年に設立された比較的新しい会社ながら、CG技術を活かした映像美や安定した作画力でファンからも評価されています。

ここでは、ENGIの会社概要や特徴について詳しく見ていきましょう。

ENGIはKADOKAWA傘下、3DCGに強みを持つアニメ制作会社

ENGIは、KADOKAWA、サミー、ウルトラスーパーピクチャーズが共同出資して2018年に設立されました。

社名の「ENGI」は、「ENtertainment Graphic Innovation」の頭文字から取られています。

特徴として、デジタル作画と3DCGを組み合わせたハイブリッド制作体制を採用している点が挙げられます。

特に3DCG技術に力を入れており、立体的で滑らかな映像表現を得意としています。

倉敷・札幌にもスタジオを展開し制作体制を強化中

本社は東京都中野区にありますが、岡山県倉敷市と北海道札幌市にもスタジオを開設しています。

倉敷スタジオは2020年、札幌スタジオは2021年に開設され、地方に拠点を置くことで人材確保と制作力強化を進めています。

特に倉敷スタジオでは、地元の文化や自然に触れながらクリエイターが創作活動に集中できる環境づくりを目指しているとのことです。

『メダリスト』はENGI初の講談社作品

ENGIはKADOKAWA作品を多く手掛ける一方で、『メダリスト』は講談社（アフタヌーン）の作品であり、ENGIにとって初めてKADOKAWAグループ外からの元請制作アニメとなります。

これにより、ENGIの制作力がより広く評価される契機になると期待されています。

ENGI公式サイトも話題に？臨時サイト運用中

現在、ENGI公式サイトはシステム障害により臨時サイトが運営されています。

制作会社として表舞台に立つ機会は少ないものの、『メダリスト』の人気により、ENGIの存在も一層注目されるようになっています。

公式情報は以下から確認できます。

▶ENGI公式臨時サイトはこちら

ENGIの過去の代表作とその評価

ENGIは設立から約6年と若い会社ながら、数々の話題作を手掛けています。

特に、3DCG技術を活かした作品作りに定評があり、コメディからファンタジー作品まで幅広く制作しています。

ここでは、ENGIが手掛けた主な代表作と、各作品に対する視聴者からの評価を詳しく見ていきます。

『宇崎ちゃんは遊びたい！』シリーズ – 日常コメディで人気

ENGIが初めて制作元請けを務めた作品が『宇崎ちゃんは遊びたい！』（2020年）です。

大学生の日常を描いたラブコメディ作品で、宇崎ちゃんの愛らしさやテンポの良いギャグが人気を集めました。

2022年には第2期『宇崎ちゃんは遊びたい！ω』も放送され、安定した作画とコメディ表現が高評価を得ました。

『探偵はもう、死んでいる。』 – 作画クオリティの話題作

2021年に放送された『探偵はもう、死んでいる。』は、ミステリー要素と恋愛要素を兼ね備えた作品です。

ENGIの作品の中でも、映像美やキャラクター作画に力を入れたことで話題になりました。

一方で、作画崩壊や演出面での乱れも指摘され、SNS上では賛否両論が巻き起こりました。

『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』 – CG表現が高評価

2022年放送の『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』は、異世界転生ジャンルに属する作品です。

ENGIの得意とする3DCG技術がふんだんに使われており、戦闘シーンなどで迫力ある映像が楽しめます。

視聴者からは「CGが自然で見やすい」「安定した作画で最後まで楽しめた」と高評価を得ています。

その他、制作協力として関わった作品も多数

ENGIは元請け作品だけでなく、『盾の勇者の成り上がり Season2』や『カッコウの許嫁』など、他社制作作品のCGパート制作や作画協力も積極的に行っています。

特にCGを駆使したメカやエフェクト表現には定評があり、「ENGIが関わると映像の安定感が増す」という声も少なくありません。

ENGIは着実に実績を積み上げている

このように、ENGIは『宇崎ちゃんは遊びたい！』を皮切りに、安定した作画と3DCG表現を武器に着実に成長してきた制作会社です。

『メダリスト』では、これまで培ってきた技術力を活かし、氷上の演技シーンをどのように描くのか、今後の表現にも期待が集まっています。

ENGIの作画クオリティの特徴とは？

ENGIは設立当初から、デジタル作画と3DCGを融合させた「ハイブリッドデジタルアニメーションスタジオ」として業界でも注目を集めています。

一方で、作品ごとに作画の安定感やクオリティにばらつきがあるとの声もあり、視聴者からは賛否両論が見られます。

ここでは、ENGIの作画クオリティの特徴について、具体例を挙げながら詳しく解説していきます。

デジタル作画と3DCGの融合による滑らかな映像美

ENGI最大の強みは、3DCG技術を駆使した映像美です。

特に、キャラクターの細かな動きや、戦闘シーンなどの迫力ある演出において、CGモデルの滑らかさが活かされています。

例えば、『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』では、機械兵器によるバトルシーンでCGが多用され、「CGなのに違和感なく見られる」と高評価を受けました。

また、『メダリスト』でも、氷上での滑らかなスケーティング描写やジャンプシーンにCGが使われており、ダイナミックで美しい映像表現が話題になっています。

キャラクター作画の安定感と細部へのこだわり

ENGIは、キャラクター作画の安定感にも定評があります。

特に、『宇崎ちゃんは遊びたい！』では、日常シーンでの表情の豊かさや、デフォルメ表現など、細かな部分にまでこだわりが感じられました。

その一方で、『探偵はもう、死んでいる。』では、作画ミスやカットごとのクオリティ差が目立つ場面もあり、SNS上で「作画崩壊」が話題になることもありました。

このように、作品ごと、さらには話数によって出来に差が出るという点が、ENGIの作画に対する評価が分かれる一因になっています。

安定感を支える「地方スタジオ」と「デジタル環境」

ENGIは、東京都中野区にある本社スタジオに加え、倉敷スタジオと札幌スタジオを展開しています。

地方スタジオを開設することで、優秀なアニメーターを地方からも確保し、人材不足を補っています。

また、デジタル環境を活かして、遠隔での共同制作体制も整っており、安定した制作力につながっています。

今後の課題は「作品ごとのクオリティ差」の克服

ENGIは、CG表現に強みを持つ一方で、話数ごとのクオリティ差や、スケジュール遅延による作画崩壊が指摘されることもあります。

こうした課題を克服し、「どの作品でも安定したクオリティを維持する」ことが、今後さらに評価を高めるための鍵となるでしょう。

『メダリスト』で示されるENGIの真価に期待

『メダリスト』は、ENGIが初めて手掛ける講談社原作アニメであり、会社としても新たな挑戦と言えます。

氷上での繊細な演技や高速スピンなど、難易度の高い映像表現が求められる中、ENGIのCG技術がいかに活かされるかが、今後の評価を大きく左右することになりそうです。

メダリストで見せるENGIの表現力に期待

アニメ『メダリスト』は、フィギュアスケート競技を題材とした作品であり、氷上での演技やジャンプといった躍動感あふれるシーンが多く描かれます。

ENGIにとっても、こうしたリアルなスポーツ表現に挑むことは大きな挑戦と言えるでしょう。

ここでは、『メダリスト』でENGIが見せる表現力に焦点を当て、現時点での評価や今後の期待についてまとめます。

氷上演技の躍動感をどう描くかに注目

『メダリスト』のアニメでは、フィギュアスケート振付にプロスケーター・鈴木明子さんを起用し、リアルな演技動作が徹底再現されています。

さらに、3DCGディレクター・こうじ氏をはじめとするCGチームが演技シーンをサポート。

ジャンプやスピンなど、高速で繊細な動きをCG技術で表現することで、視聴者からも「演技の美しさに見入ってしまった」と高評価を受けています。

スポーツアニメだからこそ問われる作画力

フィギュアスケートは、ジャンプやスピンなど瞬時に体勢が変化するため、作画崩壊や動きの違和感が目立ちやすい競技でもあります。

ENGIは『メダリスト』制作にあたり、デジタル作画と3DCGを融合させた「ハイブリッドデジタルアニメ制作」の強みを最大限に活かしています。

実際に放送開始後、「氷上の滑る音と動きがリンクしていてリアル」「ジャンプの着氷時の緊張感が伝わってきた」といった声が寄せられており、スポーツアニメとしても高く評価されています。

総作画監督・亀山千夏氏による繊細なキャラクター表現

『メダリスト』では、氷上での演技だけでなく、登場人物たちの表情や心情描写にも細かなこだわりが見られます。

総作画監督を務める亀山千夏氏は、『明日ちゃんのセーラー服』などでも繊細なキャラクター作画に定評のあるアニメーターです。

特に、主人公・いのりが初めてジャンプを成功させた瞬間の表情や、理凰とのライバル関係で悩む姿など、少女たちの心の揺れ動きが細やかに描写されています。

ENGIの「集大成」ともいえる映像美に期待

『メダリスト』は、ENGIにとってこれまで培ってきた3DCG表現とデジタル作画のノウハウを集結させた作品と言えます。

スポーツアニメとしても、新たな表現に挑んでおり、今後さらにストーリーが進むにつれて、大会でのハイレベルな演技シーンが描かれることが予想されます。

ENGIが持つ表現力の真価が試される場面が増えていく中で、「ENGI作品」として新たな代表作となる可能性も十分にあるでしょう。

メダリスト アニメ制作会社ENGIと今後の展望【まとめ】

『メダリスト』アニメの制作を手掛けるENGIは、3DCG技術とデジタル作画を融合させたハイブリッド制作体制で、着実に評価を高めているアニメ制作会社です。

設立からわずか数年で、『宇崎ちゃんは遊びたい！』などのヒット作を生み出し、スポーツアニメ『メダリスト』で新たな挑戦に踏み出しました。

ENGIの強みと今後の展望を、最後に整理します。

1. 3DCG×デジタル作画でさらなる表現力向上に期待

『メダリスト』では、氷上演技の滑らかな動きを3DCGで表現し、キャラクターの細やかな表情はデジタル作画で描くなど、ENGI独自の強みが発揮されています。

今後もスポーツ・アクション分野での活躍が期待されます。

2. 地方スタジオ展開で安定した制作体制

倉敷・札幌スタジオの開設により、人材確保や長期的な制作体制の安定化が進んでいます。

地方拠点の強みを活かし、高品質なアニメ制作が今後さらに期待できるでしょう。

3. 『メダリスト』を契機に「ENGIブランド」確立へ

『メダリスト』は、ENGIがKADOKAWA以外の作品に元請として関わる重要なターニングポイントとなっています。

この作品が成功すれば、「スポーツアニメでもENGIなら安心」というブランドイメージを確立する契機になるでしょう。

今後、『メダリスト』が劇場版や続編へと発展する可能性も含め、ENGIの動向から目が離せません。

アニメ業界の新星・ENGIがどこまで進化していくのか、引き続き注目していきましょう。